原子力電池

宇宙空間で人工衛星に搭載されて1960年代から使用されたが、原子炉を搭載する人工衛星と同様に打ち上げ失敗や墜落で放射性物質をまき散らすリスクがあり、現在は十分な太陽放射の得られる地球軌道周辺では太陽電池が一般的である。宇宙探査機については小惑星帯までは太陽光放射量も十分なため、小惑星帯よりも内側でのみ活動する探査機の電源には太陽電池が使われる。しかし小惑星帯よりも外側で活動する探査機の場合は、太陽からの光が弱い上に目標到達に長い時間(打ち上げから木星到達までには、軌道や位置関係にもよるが最低1年以上)がかかるので、原子力電池以外の選択肢は事実上存在しない。パイオニア10号・11号とボイジャー1号・2号の他、木星探査機ガリレオや土星探査機カッシーニなどに使われて現在も運用が行われている。2006年1月に打ち上げられたNASAの冥王星探査機ニュー・ホライズンズにも原子力電池が搭載されている。これらの外惑星探査機だけでなく、太陽探査機のユリシーズも太陽の極軌道(地球などの公転面に対して垂直に近い軌道)に投入するためには木星を利用したスイングバイを行う必要があったため、木星付近での活動に支障が無いように原子力電池を搭載している。
update:2009年09月07日